【レポート】 英ブライトン The Great Escape Festival 14

2014-05-20

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音楽フェスの本場イギリスから、英国フェス事情を発信していくシリーズ第一弾。今回は、イギリス南部の港町ブライトンで開かれた<The Great Escape Festival>をレポート。今後参加を検討している海外フェスファンのためにフェスの様子や詳細情報をお届け!

 

The Great Escape 2014 Taster

 

Report:The Great Escape Festival

2014.05.08(木) – 10(土) ブライトン, イギリス

<The Great Escape Festival>って?

5月8日(木)〜10日(土)の3日間にわたり、イギリス南部(ロンドンから電車で1時間程度)に位置する港町ブライトンで開かれた<The Great Escape Festival>。本フェスは400を超すアーティストが参加するショーケース形式のフェスで、ブライトン中のライブハウスやパブで昼から深夜まで様々なジャンルのライブやパフォーマンスが繰り広げられた。

港町ブライトンに到着

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ロンドンから電車で約1時間(バスだと約1時間半)でブライトン駅に到着。初日こそ雨が降っていたものの、2・3日目は天候にも恵まれた今年の<The Grate Escape Festival>。ロンドンとほぼ気温差はないが、海に面しているので風が強く、体感気温的にはロンドンより寒く感じた。昼間は半袖でビールを飲みながら歩いている人も多かったが、夜は冷え込みが厳しかった。

 

 

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まずブライトン駅から徒歩15分程度のところにあるリストバンド引き換え所にてリストバンドを交換し、フェスのプログラムをゲット。タイムテーブル、会場マップ、他のフェスの広告などを含め、何と60Pを超す大ボリューム!

 

400組のバンドと30を超す会場

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リストバンド交換所を中心に、ほとんどの会場が徒歩15分圏内に位置しており、初日はかなりタイトなスケジュールを組み、かなり多くのバンドを観ることができたが、いくつかの会場で写真のような状況になっており、5分前行動の必要性を痛感。楽しみしていたポーランド出身のエレクトロユニットXXANAXX(ザナックス)とオーストラリア出身でNMEによる今年の最重要新人アーティストにも選ばれたCourtney Barnett(コートニー・バーネット)を見逃すという滑り出しの1日目。

 

フェス飯は美味しい!?

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2日目の昼にはフェス飯を視察。会場にはいくつか屋外で飲食できるスペースが提供されており、ハンバーガーやホットドッグなどが売られていた。値段は大体5〜7ポンド(約800〜1000円)程度。肝心の味だが、結論からすると合格と言えるレベルだったと思う。何かと悪口を言われることの多いイギリス飯だが、本フェスに出店しているようなお店(数自体は少ない)はオーガニック系の店が大半で、味も合格点に達していたと言えるだろう。ただし本フェスは街の中で開催されているということもあり、多くの人は街の中のレストランやカフェで食事を楽しんでいた。港町ということでシーフードを楽しむのもアリだし、パブ飯で軽く済ませるのもアリ。日本食レストランもいくつかあったので、あえて現地のSUSHIにチャレンジしてみるのも楽しいかも。

 

街全体が音楽フェスティバル

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30を超すライブハウスやパブでライブが行われている他にも、街中の色んなところでミュージシャンが演奏しているのがこのフェスの特徴。街を歩いているだけでも多くの演奏を楽しむことができた。なかでも2日目の夕方に演奏していた英バンドWILL AND THE PEOPLE(ウィルアンドザピープル)はひと際盛り上がりを見せていた。演奏時間のことでライブ途中に警察と揉めている場面に遭遇したのだが、観客の「One more song!」という大合唱で警察が諦めるといったフェスならではの光景も観ることができた。この3日間は「街全体がフェスティバル」という雰囲気を歩いているだけで感じることができた。

 

フェス以外も楽しいブライトン

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街全体から感じることのできるフェスティバル感に加え、港町ということもあり、歩いているだけでかわいらしいお店や建物、クールなストリートグラフィティを見つけることができる。また街を散策しているといくつかのレコード屋にも出くわす。フェスの空き時間にふらっと立ち寄ってみるのも楽しい。今回足を運んだのは「The Wax Factor」「resident」「ACROSS THE TRACKS」の3件。時間の関係で3件だけになってしまったが、街の人に聴いてみるとまだまだ掘り甲斐がありそうなので、ブライトンを訪れた際は是非レコード屋巡りも楽しんでみて欲しい。

 

日本バンドも参加<JAPAN RISING>

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3日目には<JAPAN RISING>と銘打たれた3本のライブがQUEENS HOTEL(ホテルの地下がライブスペースになっている)で行われ、日本からはBuffalo DaughterMayu WakisakaTARO&JIROの3組が参加。ライブの合間には無料でお寿司が提供されるなど、日本の音楽と共に食も楽しめる空間になっていた。特にBuffalo Daughterのライブでは、筆者が開演時間に会場に戻ったときには既に観客でいっぱいになっており、バンドメンバーの姿を確認するのが難しい(この会場はやや天井が低い)くらいの集客だった。当日別の会場で演奏していたカナダのバンドThe Crooked Brothers(ザ・クルックド・ブラザーズ)のメンバーなど、観客にアーティストの姿が多かったことからも、彼らの人気の高さを感じることができた。

 

教会もライブ会場のひとつに

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多くのライブを鑑賞した3日間であったが、個人的に最も印象的だった会場は、ST MARY’S CHURCHという街の南東に位置する教会。壮大な建物の中で、主にピアノや管楽器を中心としたアーティストのライブが行われた。昼間は太陽の光が差し込む幻想的なこの会場で、<JAPAN RISING>後のMayu Wakisakaもライブを行っていた。ソニーのウォークマンのプレロード(デフォルトで入っている)曲である“24 Hours”、“Fall”といった楽曲を中心に、会場を温かい空気で包み込み、終演に近づく本フェスに花を添えた。また今回敢えてベストアクトを選ぶのであれば(各日20組程度のライブを鑑賞)、初日の夜にこの会場で行われたBENJAMIN CLEMENTINE(ベンジャミン・クレメンティン)のライブ。イギリスの人気音楽番組「Later With Jools Holland」での演奏(下記映像参照)から一気に火がついたロンドン生まれのシンガーソングライター。彼の噂を聞いて演奏を確認しにきているような観客が多い中、代表曲“CORNERSTONE”の演奏が終わった後には、1分間のスタンディングオーベーションが起こり、会場は「何かもの凄いモノを観てしまった」感に包まれていた。圧倒的なライブを披露した彼の今後の活動は要チェックだ。

 

ベンジャミン・クレメンティン – “Cornerstone”

 

そんなわけで、音楽に包まれた3日間だったわけだが、久しぶりの3Daysフェス参加だったことに加え、かなり多くのアーティストのライブが観られるということもあり、前半は移動の疲れと寒さにヤラれ気味だった。後半からは流れに任せて会場をまわってみたり、歩いている人にオススメのライブをインタビューするなどして、ゆったりと時間を過ごすことができた。屋内のライブがほとんどなので、雨の心配はあまりしなくていいし、街の中で行われるフェスなので、キャンプなどの準備も必要もない。また本フェスは新人の登竜門でもあるので、一足先にいいバンドを見つけられる絶好のチャンス。日本から参加する場合には、ちょうどいい規模&雰囲気のフェスだと思うので、このブライトンの街が音楽一色に染まる3日間を肌で体感してみて欲しい。

 

<The Great Escape Festival>を楽しむ③つのポイント

  1. チケット
  2. チケットは3日通しで60ポンド(約10000円)。ただしブライトンドームでのライブは別途7ポンド程度(約1200円)が必要。またイギリスのフェスに多いのだが「Early Bird」という仕組みがあり、チケットを早く購入すると安く金額で購入することができる。それぞれタームが設定されており、参加が決定している場合は早めにチケットを押さえるとお得。1日券はすぐ売り切れてしまうので、1日 or 2日のみの参加の場合はさらに早めの予約がマスト。

  3. 宿泊 or 通い?
  4. 筆者は3日間ともロンドンから1時間程度かけてブライトンに通ったが、夜遅くまでフェスを楽しみたい方はブライトンでの宿泊がベター。宿はホテルからユースホステルなど様々あるが、フェス開催期間は予約が埋まってしまいがちなので早めの予約が必要。

  5. ブライトンの天気・温度
  6. 天気予報を見るとロンドンとほぼ気温差はなかったが、ブライトンは風が強く、肌寒さを感じることが多かった。特に夜は冷え込むので、アウターを鞄の中に入れておいた方がいい。(筆者は夕方からユニクロのウルトラダウン+モンベルのアウターを着用)

 
 
次回は今月末に英Upminsterで行われる<We Are FSTVL 2014>をレポート予定。乞うご期待!

 

<The Great Escape Festival>公式サイト

 

 

photo by Ai matsuuRa

Qeticより執筆記事を転載

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